元トップ営業マンが明かす「理想の営業マン」の見分け方【第1章 見た目編】 | 住まいのWebマガジン/TEAM NEXT MAGAZINE

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元トップ営業マンが明かす「理想の営業マン」の見分け方【第1章 見た目編】

家を買う時、あなたは営業マンの何を見ていますか?
会社の知名度でしょうか。資格でしょうか。話し方でしょうか。

私は24年間営業マンとして仕事をし、数千人の営業マンを見てきました。
その経験から、一つだけ確信していることがあります。

理想の営業マンの答えは、実は身も蓋もない

理想の営業マンとはどんな営業マンでしょうか?

まず身も蓋もない言い方をしてしまうと、フィーリングが合い感性が合う営業マンが理想の営業マンでしょう。それだけです 笑

ただそれだけだとこのコラムが終わってしまいますので、少し深掘りをしていきましょう。

理想の営業マンとは、配偶者のそれに似ているかもしれません。営業マンもお客さんも人間です。人間である以上、必ず感性やフィーリングの相性があります。
つまり理想の営業マンは、その人にとって理想であれば良いわけで、他の人にどう思われようとどうでも良いと言っても過言ではありません。まずここは抑えておきたいと思います。

なぜ私がこれを書けるのか

ただここまでだと、理想の営業マンについて何の解説にもなりません。

私は24年営業マンをやってきて、常にトップクラスでした。同僚や上司、部下、先輩、後輩、取引先の営業マンまで、これまで数百人どころか数千人の営業マンと接してきました。そんな俺が、お客様が選ぶべき理想の営業マンを考えてみます。

あと、実際に私の周りのトップ営業マンを見てきて「あー、トップ営業マンはこうなんだなあ」「ここを気をつけているのかあ」とか、実際のトップ営業マンの生態について思うことを書いています。

ちなみにこの記事は、俺自身が理想の営業マンだからこうあるべきだ、と上から目線で言っているわけではありません。私自身が普段意識していること(できてないことも多いけど)を含めて、私ならこんな理想の営業マンに出会いたいな、という記事です。

見た目でわかる、優秀な営業マンの共通点

身なり・清潔感

ルッキズムという訳ではないですが、営業マンはもちろん第一印象が大事です。身なり、言葉遣い、立ち居振る舞い。
まず身なりですが、必ずしもスーツである必要はありません(むしろ優秀な営業マンはスーツではないことも多い)。清潔感のある服装かどうかがとても大事です。

  • スラックスの折り目はきちんと入っているか、シワはないか、汚れはないか
  • 靴は磨かれているか、かかとの部分がへたれていないか(靴を履く時に靴べらを使っているか、かかと部分を踏んだまま歩いていないか)
  • 上着に汚れやシワがないか

私がこうした細かい所を見るのには理由があります。
毎日の細部を丁寧に扱える人は、お客様との約束や仕事も丁寧に扱う傾向があると感じているからです。

私の経験上、優秀な営業マンほど「合理性」と「見た目の最適解」を両立させている気がします。例えば真夏にネクタイをしてスーツだと、汗だくになるし見ている方も暑い(ただ、会社規定でノーネクタイはダメ、というのもありますが)。だから清潔感のあるポロシャツだったりする。
要するに、服装がパリっとしているかどうかです。服装がパリっとしていないと、優秀な営業マンである確率は一気に下がる気がします(全くいないわけではないですが)。

ちなみにブランド物をパッと一目でわかるように身につけている営業マンは、優秀な営業マンには実はあまりいません。よく見ると素材がとても良い、というタイプが多い。
例えて言うなら、鞄はGUCCIではなく土屋鞄、時計はROLEXではなくSEIKOの高いやつ、みたいな感じです 笑。
見た目の派手さより、本質的な品質へのこだわりが、仕事のスタンスにも表れている気がしています。

髪型・自己管理

ショートからミディアムくらいで、あまり固めすぎない(ジェルなどべったり)感じ、ワックスでふわっとくらいが優秀な営業マンに多い気がしています。

髪型や髪の手入れにも、その人の自己管理能力は表れます。清潔感があり、きちんとケアされているか。これも営業マンを見るうえで大事なチェックポイントの一つです。
いずれにしても、清潔感がまず第一というのは大前提です。

立ち居振る舞いに、仕事の質はにじみ出る

車の運転・駐車の仕方

車の運転の仕方(急のつく運転はないか)、駐車の仕方(真っ直ぐ停めているか)。更に見ることが可能な場合、営業車の中をチラッと見られればなお良いです(車内が散らかっていないか)。
歩き方や歩くスピード(早すぎる人はせっかちで、物事の進捗ペースが早いかも?)なども、実はチェックポイントになります。

靴の脱ぎ履き・マイ靴べら

靴の脱ぎ履きをする時に、靴の揃え方がちゃんとしているか。靴を履く時は靴べらを使うか(ちなみに優秀な営業マンは、マイ靴べらを鞄に入れていることも多いです)。これも地味に見ています。

デスクの整理整頓

トップ営業マンのオフィスのデスクは、ほぼ間違いなく整理整頓されています。これは几帳面というレベルよりも、「決まった場所に物があることが業務上合理的」という考え方の人が多いような気がしています。

これに関して、忘れられないエピソードがあります。

私のサラリーマン時代の同僚に、全国1位の営業成績を何度も獲るような営業マンがいました。
彼の机は常に物を置く場所が決まっていて、退勤する時のPCやマウスの位置はピシッと同じ位置。
私は彼が退勤した後、気になってマウスやPCの位置を実際に測ったことがあります。

何とズレはわずか1mm。三苫の1mm状態 笑

あの再現性こそ、営業の再現性に直結していると思っています。

アポの時間管理

優秀な営業マンは、アポの時間通りに来ます。例えば1分前とか。遅れるのは論外ですが、早く着きすぎるのも相手に迷惑をかけることをよく知っています。

実際のところ、優秀な営業マンは10〜15分前には現場やお客様宅の近くに到着して待機しています。その時間を何に使っているかというと、商談のシミュレーションです。そして1分前くらいにインターホンを押す。

「ちょうど良い時間に来た」と感じさせる営業マンは、実はその裏でしっかり準備しています。時間管理一つにも、仕事への姿勢がにじみ出るものです。

話し方・言葉遣いに表れる「自信」

言葉遣いは大事です。私が見てきた優秀な営業マンは、このようなタイプが多いです。

まずはっきりとした口調で喋るのですが、声はあまり大きくなく、抑揚があります。どちらかと言うと低めの声で、ゆっくりと話す。
これは自社の商品や提案力、物事を進めていく推進力、そして商談に対しての自信の表れであるかと思います。逆に言うと、この逆のタイプの営業マンは要注意かもしれません。もちろん声質などは生まれつきのものもありますので、この限りではありません。

コミュニケーションを最適化する

優秀な営業マンには一つの鉄則があります。それはコミュニケーションの最適化です。

今はコミュニケーションの手段が色々あります。チャット、メール、電話、Webミーティング、そして対面のミーティング。これをお客様のニーズや雰囲気に合わせてうまく使い分けるのが、優秀な営業マンです。

優秀な営業マンは「移動時間は最も削るべき無駄」と考える人が多いのですが、かといって要所要所では対面のミーティングは必須で、対面だからこそ伝えられる臨場感を、優秀な営業マンはよく知っています。しかし対面ばかりになると、移動だけで1日が終わります。なので優秀な営業マンはコミュニケーションを常に最適化しているのです。

「余裕」が、商談の力になる

優秀な営業マンは、社内で見ていてあまり仕事しているように見えない。少なくともあくせく働いているようには見せない。私の周りの優秀な営業マンは、オンオフをしっかり分けているし、オフもとても充実しています。

その余裕や自信こそ、商談現場での力の源泉になります。焦りや必死さはお客様にも伝わるものです。逆に「この人、余裕があるな」と感じさせる営業マンは、それだけで信頼感が上がります。

お客様に見えている仕事は、たったの2割

営業マンというものは、実はお客さんから見えている以上に、裏側でそのお客様のために様々な動きをしています。というよりも、営業マンの動きでお客様から見えているものは、ほんの一部に過ぎません。

感覚的には、営業マンが行う全業務のうち2割ぐらいが実際にお客様から見えている業務で、8割はお客様には見えていません。実はその8割がとても大事なんです。

例えば私のような住宅系の営業マンであれば、銀行との折衝、建築現場との折衝、不動産会社との折衝、司法書士や土地家屋調査士との調整などなど、様々な業務を行います。

一つ具体的なエピソードを紹介します。

住宅ローンの金利優遇について、銀行担当者と折衝したことがあります。
「金利を下げてくれないと、他行の住宅ローンも検討する」という、半ば脅しに近い交渉術で、最優遇金利を獲得しました。

住宅ローンは35年支払いですので、0.1%の金利差が100万円単位の総返済額の違いになります。

これはお客様には全く見えていない交渉です。でも、お客様の人生に直結する仕事です。
この8割の動きがお客様の満足度を左右すると言っても過言ではありません。

営業マンは、必ず味方につけましょう

なぜなら、営業マンも人間だからです。

モラハラに近い態度のお客様と、丁寧に対応してくれるお客様であれば、営業マンが(お客様に見えていない8割の)部分について、力の入れ方が変わるのは、人間である以上仕方ない事です。もちろん手を抜く、という意味ではありません。「淡々と無難にやる」と「情熱をもってお客様にとっての最善のために取り組む」の違いです。

お客様にとって後者の方が良いことは言うまでもありません。

私が長年営業現場を見てきた経験上、丁寧な対応で営業マンを味方につけるお客様は、様々な場面で得をしています。
よい物件に巡り会える→営業マンがお客様のために尽くす→結果お客様の利益が最大化される、というサイクルです。

これに関して、実際にあった話をします。

私が営業チームのリーダーだった頃、営業マンから物件の値引きの稟議が上がってきました。

Aという営業マンは、「お客様に言われたから」値引きの稟議を淡々と上げてきたように見えました。
Bという営業マンは、「このお客様のために、何としてでもこの値引き稟議を通す」という熱意がありありと伝わってきました。

決裁者である私は、当然そのあたりの要因も考慮して決裁します。
結局、Aの稟議は却下し、Bの稟議はOKしました

営業マンを味方につけたお客様は、得をする。この意味がお分かりいただけたかと思います。
この稟議の話も、もちろん「お客様に見えていない8割」の中の話です。

まとめ

身なり、靴、車、デスク、話し方、時間管理……「そんな細かい所まで見るの?」と思われたかもしれません。
でもこれは24年間、数千人の営業マンを見てきた私の経験則です。もちろん例外はあります。だから結局、最後はフィーリングです 笑

ただ、そのフィーリングを作っているのは、こうした小さな積み重ねなのだと私は思っています。

【次回予告】
次回は『優秀な営業マンは、最初の30分で何を見ているのか?【ヒアリング編】』を書いてみようと思います。

※この記事は、私が24年間営業を続ける中で感じた経験則をもとに書いています。絶対の正解ではなく、一人の営業マンの観察記として楽しんでいただければ幸いです。