「家は3回目建ててやっと納得がいくものができる」と言われているほど、注文住宅を建てるのは思うより骨の折れるイベントです。 世間一般で人気!と言われているスタイルが、すべてのご家族に通用するわけではありません。 今回は、新築注文を建てられた方たちが「ここ後悔した……」点と、その回避ポイントをご紹介します!
目次
注文住宅ここで後悔……
「おしゃれなキッチンにしたけど使いづらい」
「物をしまうスペースがないけど棚を置いたら狭く感じてしまう」
「自然光が入らず部屋の中が暗い」などなど、実際生活してみないと分からない点はどうしても出てきてしまいます。では具体的にどういった声が多いのでしょうか?
後悔編①【キッチン】スタイリッシュ型にしたけど使い勝手が悪い
[1・後悔]
開放的でスタイリッシュな形が人気なアイランドキッチン。子供たち家族の様子が見れるので採用したものの、手元が丸見えになるため、調味料や調理器具を収納しにくく、洗い物もすぐに洗わないと生活感で出てしまう。
[解決]
キッチンに立って背面となるおスペース(お客様から見えづらい場所)に、カップボードや扉のある収納をつけることがおすすめです。十分な収納スペースを確保し、キッチン台が散らからないようにしましょう。
[2・後悔]
キッチンの高さが身長と合っておらず、いざ料理しようにも微妙に高いので肩や腕に負担がかかる。
[解決]
また、キッチンの高さは(身長÷2+5㎝)の高さがベストと言われてます。毎日使う場所にもなりますので、ショールームで実際に身長合わせし、ぴったりな高さを考えるのが良いでしょう。
後悔編②【収納】しまうスペースが狭く物があふれる
[後悔]
クローゼットが狭く、収納できず荷物が出しっぱなしになってしまう。
食料をしまう収納庫を作ればよかった。
[解決]
「どの部屋を何の目的で使うのか?」間取りを決める段階で、ある程度ご自身の生活動線をイメージすることが大切です。そうすることで、収納する荷物の出し入れもスムーズになりますし、部屋数が無駄に多くなってしまった!ということも防げます。
後悔編③【リビング】家族が集うスペースにしたかったけど…
[後悔]
すっきりしたリビングにしたいと思って設計したが、小学生になった子供の勉強セットや遊び道具を収納するスペースを考えていなかった。
[解決]
お子さんが小さいうちは、勉強や遊んでいる様子を家事しながらも見ておきたいというお客様の声はよく聞きます。そのためにも、どんな用途にしろ、ある程度なんでも収納できるスペースを確保しておくと安心です。
後悔編④【部屋数】子供が増えて部屋数が足りない!部屋の大きさが思ったより狭い
[後悔]
子供が増えて部屋が足りなくなってしまった。
部屋の大きさも設計の段階では十分かと思ったが実際家具を置くと狭く感じる。部屋を大きくすればよかった。
[解決]
面積が小さい部屋の数が多いと、使い勝手が悪く結局物置部屋になってしまう可能性があります。お子さんの成長ペースに合わせ、部屋を自由に分けられるようパーテーションを作るとよいでしょう。
「何のための部屋にするのか?」を事前に決めてしまい、設置するインテリアも考えておくと「こんなはずじゃなかった」を防げます。
後悔編⑤【吹き抜け】おしゃれだけど夏場は暑く、冬場は寒い
[後悔]
開放感があっておしゃれだと思い吹き抜けを作ったが、冷暖房が効きづらく、夏は暑く冬は寒い……
[解決]
予め断熱性能を十分に確保する設計をしましょう。また、シーリングファンをつけることで上下の空気をかき混ぜ、冷暖房の効きをよくすることも一つの手です。
後悔編⑥【コンセント】掃除でコンセントが届かない
[後悔]
実際に家具を置いたところ、コンセントの配線位置がずれていたり、そもそもの数が少なかったり使い勝手が悪い。また、部屋の掃除したくともコンセントが届かないため不便を感じる。
[解決]
コンセントを増やすとオプション料金が発生する場合が多いため、「仕方ないか……」となりがちなところ。ただしここを怠ると、いざ生活するとストレスになることが多いです。いつ・どこで家電を使うかをイメージしておきましょう。例えば掃除の場合、コンセント位置を部屋の入口近くに設置し、部屋全体と廊下まで届くようにすると良いです。
また、キッチンの場合、作業台でミキサーなど使うのであれば、作業台に一つコンセントあればかなり家事楽になります!
後悔編⑦【階段】段の高さが大きくて危ない
[後悔]
階段の幅が狭いうえ高さがあり、上り下りが急。 また、リビング階段だと暖かい空気が逃げてしまい冬は寒くて困る。
[解決]
ショールームやご自身の建設現場に行き、実際に自分が歩く階段のイメージを掴むことが重要です。どんな階段だと使いやすいか?を考え間取り設計の際に反映させましょう。また、こちらも吹き抜けと同じことが言えますが、断熱性能を考慮した設計を行うと良いでしょう。
後悔編⑧【玄関】ベビーカーなど収納スペースがなく玄関に物が散乱
[後悔]
ベビーカーや野球バットの収納スぺースがないため玄関に物があふれてしまう。
[解決]
家族の人数によって収納する物の大きさや数も変わります。ご家族の生活スタイルに合わせ、クロークタイプを考えることが良いでしょう。
▼玄関については詳しく掲載している記事がありますのでぜひご覧ください!▼
【必見】注文住宅の玄関設計する前に考えたい!収納や広さのポイント抜粋5選
後悔編⑨【壁紙】デザイン優先にしてたら素材がボロボロに…
[後悔]
デザインで壁紙を選んだが弱い素材の為か、すぐ傷が入ってしまう。
[解決]
小さなお子さんがいたり、ペットを飼っていたりするご家族ですと、壁に落書きされても洗えるような素材や傷がつきにくい素材、消臭効果のある素材だとストレスなく過ごすことができます。様々なメーカーが多種多様の壁紙を出しているため迷ってしまうと思いますが、家族構成や生活スタイルを考慮し、素材の機能面を重視した選び方も重要です。
また、余談ですが白い壁はどんな家具やカーテンも合い、部屋も広く見せる効果があります!が、かえって落ち着かない……なんてこともあり。色選びも難しいですね。
後悔編⑩【窓】採光を考えたのに裏目に出てしまった
[後悔]
採光を気にして大きな窓にしたら直射日光が入ってまぶしく暑い。昼でもカーテンを閉めてしまっておりもったいないことをした。
[解決]
自然光だけで、十分部屋を明るく保てるお家は人気です。ただし、上記のように太陽光が入りすぎてストレスを感じてしまうことも。このような後悔を防ぐため、ご自身が住む場所の季節や時間ごとの日照傾向を知っておく事が良いでしょう。
後悔編⑪【照明】ライトの位置を間違って暗い印象に…
[後悔]
アクセントとして天井に照明を付けたがお手入れが大変。
照明の位置が悪く暗い印象の玄関になってしまった。
[解決]
照明は、位置関係はもちろん照明の色や明るさが重要です。家の印象が一気に変わる要素でもあるので、実物を見ながらご自身の間取りに合うかイメージすることが大切です。また、光の差し方など3Dパースでシミュレーションしても良いかもしれません。
後悔編⑫【ウッドデッキ】道路から丸見えで結局つかえず
[後悔]
デザインは素敵だけど、道路からデッキが丸見えで結局使わなくなってしまった。
[解決]
せっかくウッドデッキを作ったものの、外からデッキ上が見えてしまうとくつろぐことができませんよね。ウッドデッキの位置が家の外からどう見えるか確認するか、目隠しフェンスをつけるなど工夫すると良いかと思います。
後悔編⑬【外観】色は素敵だけど、雨風に吹かれてシミが出てきた
[後悔]
デザインが素敵で決めた外壁だったが、雨風にさらされると汚れやシミが目立ってしまう。
[解決]
外壁は雨風にさらされるため、どうしても劣化してしまうものです。デザインだけでなく、雨風に強い素材など機能面や、何年でメンテナンスが必要なのかメンテナンス頻度も考える必要があります。
後悔編⑭【予算】好きなものを詰め込んだら予算オーバー……その逆も然り
[後悔]
設備をグレードアップしたことで、予算を大幅に超えてしまった。
[解決]
注文住宅ですので、やりたいことを詰めるとどうしても予算オーバーしてしまうものです。蓋をあけると大幅オーバー……を防ぐためにも、担当営業と綿密にやり取りし、しづらいかもしれませんが都度見積もりを取ってもらいましょう。また、建物だけではなく、土地にかかる費用や銀行手数料も考慮する必要があります。
後悔編⑮【工務店】一番大事なのは営業担当とのコミュニケーション
[後悔]
業者の意見に納得できないまま進めてしまった。
打ち合わせが少なく、コミュニケーション不足から認識の違いが浮き彫りになった。できない施工もあり、望んだ形ができず不満が残った。
[解決]
「プロなら正しいはず」「長い付き合いになるだろうし、喧嘩したら適当にされるかもしれないから断りづらい」家を建てるのは短くても半年はかかるため、わだかまりを持ちたくないと思うのは当たり前です。
ですが、住むのはあなた自身です。あくまでプロは住みやすいお家を提案するサポート。プロに任せたらOKではなく、「自分には何が大切なのか?」を見極め情報収集していきたいところです。ハウスメーカー・工務店によって得意不得意がありますので、事前に確認し、自分たちがやりたいことが本当に実現できるか?を確かめておきましょう。
間取りを決める時のポイント
注文住宅は何もない所から作り上げていくため、出来上がりのイメージを建てるのは大変難しいです。
そこで下記の3点をポイントにしてみてください。
①全体的なイメージを大枠で作り、打ち合わせを始めていきましょう
②大枠のイメージやコンセプトを担当営業や設計士と共有しよう
③住んでからわかることもあるので、すべてを建てるまでに決めようとしない
まとめ
注文住宅はできる事の幅が広いため、どうしても「あれもしたい!これもしたい!」となりがちです。また、長期戦になるため段々本来したかったこととずれてくることもあります。自分の生活スタイルをイメージし、どんな暮らしをしたいのかを明確にしておきましょう。また、もし可能であれば実際の施工現場やモデルハウスを見学させてもらうのもおすすめです。
百聞は一見に如かず。実物を見て、自分たちが建てたい家のイメージを固めていきましょう!
実際の施工事例が見たい!という方はこちらに掲載しております。
ぜひご覧ください。