元ハウスメーカー営業が自邸を建てて気づいた注文住宅のポイント! | 住まいのWebマガジン/TEAM NEXT MAGAZINE

家づくり

元ハウスメーカー営業が自邸を建てて気づいた注文住宅のポイント!

私が自分の自宅を建てて引っ越しして、今月でちょうど半年、ようやく「他人の家感」がなくなってきて、自分の家だなと慣れてきた今日この頃です。

今回は元ハウスメーカーの営業マンであり、現役の地元ビルダー社長の私が、自分の家を建ててみて思った事を書いてみたいと思います!

私がこの業界に入って18年、お客様のご自宅はたくさんたくさん建ててきましたが、その私が自分の家を建てるにあたってはまた違う角度から物事を見る事ができ、とても良かったと思っています。

私が営業マンやビルダー社長としてではなく、あくまでも「施主」として感じた事をお伝えしたいと思っております。

目次

【ポイント①全体的なイメージを大枠で作っておく!!】

注文住宅は何もない所から作り上げていきますので、全体の出来上がりのイメージを組み合わせていくのですごく難しいです……

注文住宅は、間取り打ち合わせに始まり、住宅設備、建材、外壁、電気設備、外構工事と色々な物が組み合わさった「複合物」です!

打ち合わせはそれぞれ「部分」について行いますので、全体がどうなっているかをイメージするのがなかなか難しいなぁと感じました。

例えば……

先週はキッチンを決めました、今週は外壁を決めます、来週はクロスを決めます、となった時に、
あれ?このクロスで前決めたキッチンでしっくりくるのかな?とか……
この外壁でいきたいけど、前決めたフローリングで大丈夫なのかな?とかです。

よくありますよね。

私は幸いにも職業上、何となくの全体コンセプトがありましたので、何となーくですがその大枠のイメージに沿って進めていく事ができましたが、私でも何となーくなので、一般の方々においてはやはり難しいのかなと思いました

やはり全体的なイメージは大枠でもいいので、作っておいてから、間取りの打ち合わせを始めた方が良いかと思います。

【ポイント②コンセプトを決めておきたいのは、内装と外観!!】

当然お施主様は仕事や日常生活を行いながら、家づくりを行います!

契約後から引き渡しまで、平均して8カ月前後ですが、日常生活を行いながらの家づくりは、物理的な時間から精神的な部分までとても忙しく、怒涛のように時間が流れます。

その中で、大枠のコンセプトをしっかり持ってそれに沿って進めていかないと、期限があるから決めないといけない、いわば「やっつけ仕事」になる可能性があります。

では大枠のコンセプトとは何か……

まずは「外観」と「内装」のイメージです!
ここはしっかりと持っておくべきです。

今はInstagramやPinterestなど、様々なアプリで画像が溢れていますので、その中で外観と内装をどのようなテイストにしていくのかをイメージして下さい。

その上で、これは絶対やりたいという所を見つけておきましょう!

例えば私の場合は、「玄関、リビング、そして2階の寝室から見える中庭」が絶対条件でしたので、そこをまず間取り打ち合わせで反映させる必要がありました。

【ポイント③大枠イメージを担当営業・設計士としっかり共有する!!】

そして、大事な事ですが、その大枠のイメージやコンセプトを営業マンや設計士としっかりと共有しましょう!

営業マンはお施主さんにとって、家づくりの最強のパートナーであり、「良い住まいを作る」という気持ちを同じくする同志でもあります。
営業マンとしっかりイメージを共有する事で、営業マンからの提案が的確になってきますので、お互いにストレスが減っていきます。

この共有がしっかり出来ていないと、お施主様は
「なんであの営業マンは私達のイメージが分からずにトンチンカンな提案をしてくるんだ」となりますし、
営業マンとしても
「なぜこのお客様は仕様が決まらないんだろう……」と負のスパイラルに入ります。

家づくりにおいて、一番避けなければいけないのはこの状況です。
営業マンとお施主様、全体のイメージとコンセプトはしっかりと共有しましょう。

【ポイント④住む前に全てを決めない!住んでからも家づくりをする!!】

先程少しお話ししましたが、お施主様の日常はとてもお忙しいです!
家づくりを行う半年以上一年弱、大きな家だと一年以上かかるわけですが、その間も皆さん仕事があり、家庭の事があり、趣味もあり、やるべき事がたくさんあります。

そこに今までやった事の無い、「家づくり」がくるんです……
その精神的及び物理的な負担は半端なものではありません。
ここで一つ私が施主として感じた事で今から家づくりをする方にアドバイスです。

それは、住んでから分かる事もたくさんあるので、全てを建てるまでに決めようとしない事です。

住んでからゆっくり考えれば良い事は、割り切ってもう考えない、です。
例えば一番分かりやすいのは外構工事です。住んでみてから、「あ、ここはこうしたい」というのがたくさん出てきます。

他にも収納の中はどうしようか、となった時にも後から可動レールや棚は足せますので、ひとまずは何も付けずに生活してみる、というのもありです! 

※もちろん用途が既に決まっている場合は最初から施工した方が良いです

ちなみに私は自邸にルーフバルコニーをつけたのですが、間取り打ち合わせの段階ではルーフバルコニーの仕上げに対して色々なイメージを持っていました。

ここはウッドデッキにしてー、ここはタイルにしてー、ここはワンちゃん(まだ飼ってないけど)のスペースにして……など色々考えましたが、あるタイミングで、「あ、そんな事は住んでから考えりゃいいわ」となりました。

ちょうど先日、昨年引き渡したお施主様より連絡があり、外構工事について第二弾をしたいのでプランしてほしいと連絡があり、お伺いしてご希望を色々と聞きました。その中でおっしゃっておられたのは、やはり住んでから分かる事がたくさんありますねー、という事。
他の家からの目線や、フェンスの高さなどもやはり住んでからしか分からない事もたくさんあります。

つまり家づくりにおいて、時間も思考回路も限られた中で、しっかりと優先順位をつけて物事を検討していくべきです!

何も家というものは、入居=全て完成ではありません、そこから手を入れていけるようにする為には大事なポイントは可変性です!

可変性をポイントにして考えてもらえると、10年20という長期スパンで満足度の高い住まいができるかと思います。

【ポイント⑤役割分担して間取りを決めていきましょう!!】

もう一つ、これは「夫婦や家族のかたち」は色々とあり、それぞれが正解だと思いますので、あくまでも私の福井家の場合……という意味で聞いてくださいね!今回私の自邸建築にあたって、私は家内と明確に役割分担をしました。

もちろん家内は私がこの建築業界の人間という事で、基本的には予算関連、間取りから仕様に至るまで私に任せてくれました。

もちろん夫婦や家族の形は多種多様ですので、どのような形が良いのかは人それぞれです!

ただ家づくりにおいて、全ての事を家族全ての人の意見を調整しながら進めていく、というのと物理的になかなか難しいかもしれませんので、ある程度の役割分担をしてみても良いかとしれませんね。

【まとめ】

さて、今回は私が施主として家づくりをして感じた事を書いてみました。

ポイント①全体的なイメージを大枠で作っておく!!
ポイント②コンセプトを決めておきたいのは、内装と外観!!
ポイント③大枠イメージを担当営業・設計士としっかり共有する!!
ポイント④住む前に全てを決めない!住んでからも家づくりをする!!
ポイント⑤役割分担して間取りを決めていきましょう!!

少しでも参考にして頂ければと思います。

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